さまざまな情報が詰まったローソク足の読み方をマスターすることが、FXトレードで稼ぐための最低条件です。
マーケットの参加者の感情や心理によって、為替レートが動くと説明しましたが、ローソク足を読むことでその心理状態を読むことができます。
ローソク足の表す価格
ローソク足は4つの価格を表現します。
始値 最初の価格
終値 最後の価格
高値 その日最も高い価格
安値 その日最も安い価格
まず、始値と終値でローソク足の実体部分が表現されます。
始値より終値の方が上、つまり上昇して終わった時は、陽線
始値より終値の方が下、つまり下落して終わった時は、陰線
そして、ヒゲと呼ばれる1本の線で、高値と安値が表現されます。
たとえば、このような陽線があった場合、始値から始まり一旦安値を付けてから上昇し、高値を付けたあと、少し下がって終値を付けた可能性があることが想定されます。
逆に、陰線の場合、始値から始めり上昇したけれど、高値を付けた後からズルズルと下落し、少し反発して終値を付けたと想定されます。
このように、ローソク足1本で、始値、終値、高値、安値が一目で分かります。
つまり、どのような動きをしていたのか投資家心理が読めるということです。
高値は、その期間中に一番高い価格で買った人の価格ということです。
つまり、高値以上の価格で買いたい人がいなかったということが分かります。
安値は、その期間中に一番安い価格で売った人の価格ということです。
つまり、安値以下の価格で売りたい人がいなかったということが分かります。
終値は、その期間中に形成してきた高値安値の最終的な妥協点ということです。
ローソク足のパターン
ローソク足の形を見ることによって、投資家の心理状態が分かり、今後の見通しの参考材料になります。
例えば、ローソク足の実体部分の大きさによって勢いが分かります。
実体部分が小さい陽線を小陽線といい、やや明るい見通しです。
実体部分が小さい陰線を小陰線といい、やや暗い見通しです。
実体部分が大きい陽線を大陽線といい、かなり明るい見通しです。
実体部分が大きい陰線を大陰線といい、かなり暗い見通しです。
これらはヒゲも実体部分に比べて小さいことから、価格も乱高下せずに素直に推移していると想定できます。
上ヒゲが長い陽線を上ヒゲ陽線といい、やや明るい見通しです。
上ヒゲが長い陰線を上ヒゲ陰線といい、暗い見通しです。
下ヒゲが長い陽線を下ヒゲ陽線といい、明るい見通しです。
下ヒゲが長い陰線を下ヒゲ陰線といい、やや暗い見通しです。
ヒゲが長いということは、価格が勢いよく上昇、もしくは下落したけど、終値に向けて逆方向の力によって勢いを抑えられたことが分かります。
上下にヒゲの長く、実体部分がほとんどない形を寄り引き同時線といいます。
これは、上昇したけど戻され、下落もしたけど戻されたという、どちらの方向にもいけないことを表していて、トレンドの転換点で発生する形になります。
ローソク足の解釈
陽線と陰線の実体部分の長さで相場の勢いを見ることができます。
また、ヒゲの長さで相場の勢いの度合いを見ることができます。
たとえば、ドル円が1円上がったケースでも今後の見通しは全然変わってきます。
以下の3つのローソク足は、1円の上昇なのでどれも同じ大きさの実体ですが、今後の見通しは大きく変わります。
- 小陽線 → やや明るい
- 下ヒゲ陽線 → 明るい
- 上ヒゲ陽線 → やや明るい
ローソク足の組み合わせ
1本のローソク足にはさまざまな情報が詰まっていますが、2本のローソク足の組み合わせのパターンからトレンドの変化を見ることができます。
たとえば、
- 陽線が続けば買いの勢いがある
- 陽線の後に陰線があると、要注意
- 陽線以上の実体の陰線が現れたら売りの勢いが強い
などが分かります。
つつみ線
前日のローソク足の実体部分をすべてつつむ長い実体のローソク足が現れたら、転換シグナルといわれています。
特に、相場の天井や底で出た時は、転換の可能性が高くなります。
はらみ線
つつみ線の逆で、前日のローソク足の実体部分に収まっているローソク足が現れたら、トレンドの勢いが衰えていると見ることができます。
ローソク足の期間
チャートは、時間軸を変えて見ることにより、全くトレンドや勢いが違って見えます。
トレードするときは、さまざまな時間軸で分析することにより、より精度の高い相場の見通しを立てることができます。
時間軸の種類
月足、週足、日足
時間足 1, 4, 8時間
分足 1, 5, 10, 15, 30分
例えば、月足ならひと月で一本のローソク足になります。
週足なら1週で一本のローソク足、日足なら1日で一本のローソク足です。